紛争の内容
ご相談者の方は、信号のない交差点にて交通事故に遭われ、過失割合として80(ご相談者の方):20として相手方保険会社から提案がされておりました。
しかし、こうした解決に従うと、どうしてもご相談者の方の経済的な負担が大きくなってしまうことから、どうにか少しでも過失割合を減らすことができないかということでご相談いただきました。
保険会社からの提案は、裁判例にしたがったものであり、覆すことはかなり難しいものでした。
しかし少しでもいい結果を導くべく、ご依頼を頂きました。
交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼を頂いたのち、検討を重ねましたが、やはり相手方保険会社の主張自体は、法的に必ずしも誤っているものではございませんでした。
しかし、こちらに有利な事情もあったことから、ち密に検討を重ね、それを主張することとしました。
相手方保険会社としては、こちらの主張を認めるわけにはいかないということを当初述べていましたが、粘り強く交渉を続けました。
客観的な証拠を示し、少なくともこちらに有利な事情も存在すること、そしてその事情からすると、過失割合に修正を加える必要があることを主張しました。
本事例の結末
結論として、当初80(ご依頼者の方):20と提案されていた過失割合が、70(ご依頼者の方):30にまとまりました。
粘り強く交渉を続けた結果、訴外でこうして少しでもいい結果を得ることができました。
本事例に学ぶこと
過失割合は、1割変わるだけでも場合によっては数十万円の違いが出てきます。
本件でも、相手への支払いの額、こちらが支払いを受ける額という経済的な利益としては、過失割合が1割変わったことで、数十万円変わりました。
過失割合については、過去の裁判例の検討や、類似する裁判例の検討、そして本件に存在するあらゆる事情を考慮して、緻密な検討を行う必要があります。
そうした検討、主張を行うことで、本件のように不利な状態でも少しでもいい結果を獲得することができます。
こうした交渉により、結果として数十万円以上の利益を得ることができるため、交通事故でお悩みの方は、まずは弁護士へご相談いただけますと幸いです。
弁護士 遠藤 吏恭