紛争の内容
ご依頼者様は、バイクで青信号を右折したところ、直進してきた車に衝突されました。
この事故により、ご依頼者様は、骨折や打撲等のケガをされ、1か月間ほど入院されました。
当事務所は、示談交渉として損害賠償請求事件をご依頼いただきました。
交渉・調停・訴訟等の経過
過失割合について、相手保険会社は、当初、80:20を主張していました。
これに対し、当方は、相手の不注意などを指摘し、85:15という過失割合を主張しました。
これを受けて、相手保険会社は、過失割合を85:15とすることを認めました。
通院が終了しましたので、こちらの損害額を計算し、相手保険会社に請求をしました。
請求した費目としては、通院交通費、休業損害、通院慰謝料が主なものでした。
本事例の結末
損害額を請求するにあたり、当方は、示談交渉での解決の必要性や有用性、示談交渉でまとまらなければ訴訟等の手段もあり得ることを申し添えました。
これを受けて、相手保険会社は、当方の請求額を満額認めるという回答をし、先方がこちらに対し約160万円を支払うという内容で示談を成立させることができました。
本事例に学ぶこと
示談交渉事件ですと、相手保険会社は、こちらの請求を満額認めることは多くありません。
特に、慰謝料については、こちらの提示の8割などというように、こちらの提示から大幅に減額した金額を回答することが珍しくありません。
しかし、そのような場合でも、示談交渉での解決の必要性や有用性、示談交渉でまとまらなければ訴訟等もあり得ることを主張することで、相手の態度も軟化し、こちらの請求の満額又は満額近くで示談を成立させることができることを学びました。
弁護士 権田 健一郎