紛争の内容
ご相談者の方は、車を運転中に相手方車両から追突されるという交通事故の被害にあわれました。
幸いにもお身体にケガはありませんでしたが、車にはかなり大きな損傷があり、修理費用もかなり大きな金額となりました。
しかしながら、相手方が任意保険に加入していなかったため、保険会社を通じた損害の回収ができず、うまく損害の賠償について話をすることができるか不安な状況でした。
そうした中で、弁護士を通じて話をすることでなんとか解決できないかとご相談いただき、ご依頼いただくこととなりました。

交渉・調停・訴訟等の経過
相手方が無保険である以上、相手方本人へ連絡せざるを得ません。
相手方本人が窓口となる以上、返事をしてくれるかどうかも不透明ですし、慎重な交渉が必要となります。

そこで、損害についてご依頼者の方と相談し、金額をまとめたうえで、内容証明郵便にて連絡をすることとなりました。
今回は、物損事故でしたが、車の修理費用はもちろん、その他事故による損害といえるものについても100%の回収を行うべく、金額をまとめました。
幸いにも相手方から反応がありましたが、当初はこちらの請求金額をすんなりと支払うことに対して、事故状況等についての反論がありました。

本事例の結末
交渉を粘り強く進めた結果、なんとかこちらの当初の請求額を支払っていただくことに納得いただきました。
交渉で解決に至らない場合、裁判を行うことも考えられます。
しかし、本件のご依頼者の方は迅速な解決をなによりご希望されておりましたから、なんとか交渉で解決すべく、粘り強い交渉を続けました。
結果として、こちらの損害全額について賠償していただく内容を受任から2週間程度でまとめることができました。

本事例に学ぶこと
相手方が無保険の場合、保険会社が窓口にならないため、相手方が請求に全く応じなかったり、そもそも連絡が取れないということがあり得ます。
こうした場合、裁判を行うほかありませんが、弁護士を代理人として交渉をすることで迅速な解決ができることもあります。
当事者同士では、うまく話ができない場合でも代理人を入れることで話ができることもありますので、話し合いが困難であっても、あきらめずに弁護士に相談することで、解決できる場面もあります。

弁護士 遠藤 吏恭