紛争の内容
車同士の交通事故でした。
信号機のない十字路交差点で、相談者は優先道路を走行しており、相手方は一時停止のある交差点でした。
相談者は、一時停止を無視して飛び出してきた相手方の車両後方に衝突したというのが本件でした。
交通事故の直後から依頼を受けましたので、弁護士は、物損、人損(家族4名)の処理を担当しました。
なお、家族構成は、夫(30代)、妻(30代)、子2名(いずれも5歳未満)でした。

交渉・調停・訴訟等の経過
まずは、物損の資料収集に動きます。
同時に、代車利用についても保険会社に手配してもらい、修理を進めます。
修理は、指定工場がありましたので、一か月以上の期間がかかりましたが、被害者も多いため、代車代を賄うことができました(通常、1か月以上になると保険会社は渋ります)。
結局、過失割合については、相談者の車両からも見通しが悪い交差点であり、前方注意義務違反が0とは言えなかったことから、【10:90】の過失割合で合意し、修理費用などを処理しました。

次に、人損です。
子ども2名は幼く、自分から「痛い」などと意思表明できない状態でした。
しかし、交通事故に遭い、チャイルドシートなどに乗ってはいたものの、不快そうにしたり泣いていたことから、整形外科に2回ほど通院しました。
子どもたちの傷病は「不機嫌」というもので傷病といえるか疑問がありましたが、通院したことは事実でした。
夫婦の傷病は「頚椎捻挫」「腰椎捻挫」というもので、事故態様からして、相当の衝撃があり、むち打ちの状態は明らかでした。
その上で、夫婦については、半年程度の治療を行い、幸いに後遺障害は残りませんでした。

本事例の結末
慰謝料については、裁判基準に等しい金額で示談することができました。
幼児2名については、それぞれ、10万円程度の慰謝料を受領しました。
夫については、92万円程度(休業はありません)、妻については、140万円程度(主婦としての休業損害が50万円程度上乗せすることができました)の示談が成立しました。

本事例に学ぶこと
弁護士費用補償特約を利用したことで、弁護士費用の持ち出しは0でした。
一方、ご夫婦で200万円以上の賠償を受けることができ、幼い子の慰謝料も受け取ることができました。
過失割合についても、早期段階で弁護士が入ったため、10:90という割合で抑えることができました。
交通事故に遭ったら弁護士にご依頼いただく方がよいことをお分かりいただけると思います。
いつでもご相談をお待ちしております。

弁護士 時田 剛志