紛争の内容
相談者が信号待ちで停車していたところ、飲酒運転していた車に追突事故を起こされました。
通院の結果、幸い、後遺障害は残りませんでしたが、3ヶ月弱の通院を余儀なくされたほか、家事にも支障が生じました。

交渉・調停・訴訟などの経過
交渉事件として受任。依頼者は、任意保険の弁護士費用補償特約に加入していたため、弁護士費用の出費なく、弁護士に依頼することができました。
また、加害者は任意保険に加入していましたので、同保険会社との交渉になりました。
今回は、過失100対0の事故であることを前提に、弁護士基準、つまり裁判になった場合と同じ基準を用いて、通院慰謝料、主婦休業損害を計算し、相手方保険会社に請求しました。
主婦休業損害は、女性の全年齢平均賃金を基に計算しますので、377万8200円÷365日で1日の損害を計算します。

本事例の結末
事故態様が悪質であったことや、相手方保険会社の回答が遅かったこともあり、催促していった結果、全面的に、弁護士の主張が認められ、満額の賠償を受けることができました。

本事例に学ぶこと
慰謝料については、初めて交通事故に遭った方も聞いたことがあると思います。
他方で、主婦の場合の休業損害については、いかがでしょうか。
実は、主婦の方も主婦業をこなしているので、交通事故の影響で支障が生じた場合には、休業損害を主張する余地があります。
そして、その計算では、平均賃金を用いて行いますので、1日当たり、約10000円となります。ここからは複数の考え方がありますが、通院期間をベースに計算(例:377万8200円÷365日×通院期間×1/2)などとする場合や、実通院日をベースに計算(例:377万8200円÷365日×通院日)する場合もあり得るでしょう。
いずれにしても、通院慰謝料と同等、もしくは高額になる場合もあります。
交渉の場面では、弁護士にご相談されることを強くお勧めします。