紛争の内容
信号機のない交差点で直進者同士の事故でした。

このように、相手方車両には、「一時停止」の標識がありました。
両方の速度は、同速度でした。
したがって、過失割合は、20:80となりました。

ご相談時は、17年落ちの過走行のキャラバンが、レッドブック等を参考に極めて小さい金額しか認めてもらえず、しかし、同種のキャラバンを購入したらそんな金額では到底買えないということで憤りを感じてらっしゃいました。
そのため、市場価格をベースに主張を構成することを提案し、依頼を受けました。

交渉・調停・訴訟などの経過
物損につき、最初は、あくまでも経済的価値は乏しいという前提に相手保険会社は立脚していました。
しかし、当方から、粘り強く、グーネットでできるだけ同条件の車両が80万円程度で流通していることなどを主張して参りました。
また、人損については、裁判基準(>任意保険基準>自賠責基準)を前提に、通院期間に応じた慰謝料を請求しました。
相手保険会社は検討に多くの時間を費やし、結果的には、示談が成立することになります。

本事例の結末
結論としては、20%の過失割合は相殺されてしまいますが(計算上、一括対応で支払ってもらった治療費に対しても20%は返すことになります。)、107万円を支払っていただく内容で、示談交渉が成立しました。

本事例に学ぶこと
以前から、交通事故、特に物損について、車の評価額に争いが生じることは少なくありません。車というのは、時世、車種、人気などにより、金額は様々です。とりわけ人気車やオールドカーなどは、プレミアがつくこともあり、単に、減価償却により計算できないことはよくあります。
今回のように、商用としても利用もされるバン(キャラバン、ハイエースなど)は、市場でも、年式や走行距離にかかわらず高額でやりとりされることも多いので、相手保険会社の提示が妥当な金額なのかはよく検討する必要があります。

物損についてお悩みの方でもご相談をお受けしております。
たまに、他の法律事務所に相談したが、物損だからという理由で断られた、ということで来所される被害者の方もおられます。
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弁護士 時田剛志