紛争の内容
同一車線上で生じた物損事故でした。
しかしながら、事故当事者の言い分が大きく食い違っており、ドライブレコーダーの映像等も存在しなかったため、事故態様という前提条件について、保険会社間で争いが生じておりました。
そのため、交通事故の過失割合に強いグリーンリーフ法律事務所の交通事故専門チームの弁護士が依頼を受け、交渉を進めることになりました。

交渉・調停・訴訟などの経過
まずは、相手保険会社との間で交渉をしてみましたが、相手保険会社の言い分は変わらず、埒があきません。そのため、すぐに、紛争処理センターにおける斡旋を申立て、専門家である第三者に判断を促すことにしました。証拠資料としては、内容としては簡素で不十分ではありますが、警察署から取り寄せた【物件事故状況報告書】を基に事故態様および過失を主張しました。

本事例の結末
紛争処理センターから嘱託を受けた斡旋委員である弁護士は、当方の主張を十分に把握し、客観的証拠である【物件事故状況報告書】の記載内容も当方の主張する事故態様に馴染むものと判断し、物損事案であり拘束力はありませんでしたが、過失割合につき20%も相手方に不利な斡旋案を出していただきました。
相手保険会社も斡旋委員の斡旋案に渋々ながら承諾し、当方依頼者20:相手方80の過失割合で、斡旋が成立しました。

本事例に学ぶこと
交渉と裁判のいわば中間に位置する制度として、交通事故紛争処理センターという団体があります。
この機関は、当事者間で話がつかない場合に第三者的な立場からあっせんをしていただけるというメリット、担当するのが実務に精通した弁護士のため主張を理解してもらいやすいというメリット、基本的に三~四回程度の期日で終わるため裁判と比べて大幅に時間が短いというメリット、手数料がかからないというメリットがあり、弁護士としても積極的に利用を検討しております。
相手保険会社との話し合いが平行線になった場合には、裁判よりも簡易な制度として利用することを検討するとよいです。
交通事故に詳しい弁護士をお探しの方は、ぜひグリーンリーフ法律事務所までご相談ください。
紛争処理センターの利用についても、原則として、弁護士費用補償特約を利用して弁護士が進めることができますので、ご安心ください。
弁護士 時田 剛志